月別アーカイブ: 2019年3月

自主練習会のこと

3月30日(土)、神戸にて徒手検査の自主練習会。
週末夜にもかかわらず、4名参加くださいました。

可動性検査、筋力検査を丁寧に。
参加者の志向が「検査手順をこなす」から「相手の反応を知ろうとする」に変わると、がぜん面白くなってきます。

今回は、参加者の自覚症状をふまえて、上記検査を組み合わせ、どの部位のどの運動方向が身体への負荷になりやすいか、評価を進めました。
評価が進むと、対象者が「そういえば普段、ちょうどこの動き、こんな体調の変化が気になっていたんです」と、自ら話し始めたりするのも印象的です。

このような話が出てくる時、対象者がそこに良くなる可能性(と、セラピストへの信頼)を感じ始めているように思えます。
そして対象者が可能性を感じれば、リハビリテーションの目標設定すら、変わってくるかもしれないな。と思いました。

「その人を知る」という抽象性の高い事柄に、(単純化しすぎず)具体性をもたせていく。
どこまでいっても、「これでよし」とはならないでしょうから、昨日より良くなるようにしていきたいですね。

5月25日(土)26日(日)のマニュアルメディスン講習会までに、あと数回、自主練習会を設けます。
参加希望の方は、中西眞(nmako3@gmail.com)宛てにお問い合わせください。

高橋透先生「マニュアルメディスン講習会」第1回 ご報告

山形から高橋透先生をお迎えしてのマニュアルメディスン講習会、第1回を終えました。
二日間にわたり、のべ13名が参加。

鍼灸師・柔道整復師・理学療法士と、職種に違いはあれど、価値観を共有できる方ばかりだったのが、とてもありがたく。
幸先のよい出だしとなりました。

今回の講習会における価値観をキーワードで表すなら、
・恒常性
・体内の情報伝達
・テンセグリティ

「対象者の治癒や運動学習を援けるときに、対象者の心身はどのような状態であるのが好ましいか。」
言い換えれば、「恒常性が安定し、回復や学習にエネルギーを回せるだけの構造・情報伝達になっているか。」

そのような問いかけに真摯に答えようとすれば、おのずと目指す方向は共有できるように思います。

また、一見抽象度の高い問いかけに、具体的で明確な基準をもって答えようとするなら、
「当たり前の」検査(可動性、筋力、アライメント)の精度を上げる必要があります。
その精度を、前半、高橋透先生が示してくださいました。

後半では、検査結果の優先順位のつけ方や、アジャストテクニック、筋エネルギーテクニックなどの手技の一端も注ぎ込んでいただきました。

 

触れ方、診立て方は練習次第。
熱い参加者に恵まれたので、次に先生をお招きする2か月後までに、4~5回は自主練習会を設けることにします。

次回、2019年5月25日(土)・26日(日)に講習会を予定しています(詳細の告知は、またあらためて)。
参加を検討している方は、自主練習会から参加していただいて構いません。
自主練習会については、私宛てにご連絡くだされば、個別にご案内いたします。

高橋透先生、ご参加の皆さま、本当にありがとうございました。
これから長いお付き合いになりますが、どうぞよろしくお願いします!

だるま園4月「春の野遊び」ご案内

土から離れすぎないこと、草木の匂いを嗅ぐこと、火を扱うこと。
人が健やかに生きるうえで、単純だけれど忘れたくないことを、あらためてやってみます。だるま園2019.4

【ご案内】
テーマ:「春の野遊び」
とき:2019年4月7日(日) 10時~12時
ところ:雨ノ神公園(神戸市東灘区住吉本町2丁目25-28)
案内人:中西 眞(理学療法士、ネイチャーゲームリーダー)
参加費:大人(18歳以上) 1,500円、子ども1,000円、未就学児500円

【予定していること】
・焚き火
・じゃが芋を焼く
・お茶、コーヒーを淹れる
・「自然を五感で体験する」ネイチャーゲームを、いくつか

【お申込み】
メール:info★daruma7korobi8oki.com(★を@に変えて)または、
整体だるま堂 https://daruma7korobi8oki.com/ お問い合わせフォームから
参加希望者の、①お名前と②年齢をお知らせください。

池上正さんファミリー野外教室のこと

池上正さんのファミリー野外教室に、家族で参加しました。
池上さんは、『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』 (小学館,2008)、『叱らず、問いかける 子どもをぐんぐん伸ばす対話力』 (廣済堂出版,2013)などの著書もある、サッカー指導者です。

真冬を除いて月に一度、大阪府千早赤阪村で開催されている、この教室。
池上さん自身が、「この場所のいちばんの良さは、遊び道具が何もないところです」と仰るとおり、あるのは小山と広場と炊事場くらい。

薪割りや火つけ、炊事など、最低限の段取りだけがあり、決められた役割分担もありません。
子ども達は、勝手に自分の好きなことを見つけて、没頭します。

木を切る、火をつける、食事を作る、小山を駆け下りる、落とし穴を作る、自分の背丈の何倍もある竹を運んでくる…。
そんな時間を過ごしているうち、子どもの(大人も)体の密度が高まってくるように見えました。
ぱつんぱつんに、弾けそうな「いのち」を感じます。

「この木、どうしたらいい?」と子どもに聞かれ、池上さんの答えは「考えてごらん」。
窮屈そうに作業する子どもには、「自分が動きやすいように、周りに落ちている物を整えてみたら?」。
与えるだけの指導はただの一度もなく、問いかけだけが豊かな、一日でした。

何もなければ、工夫して遊び始める。
問いかけだけあれば、自ら学び始める。
「いのち」は必ず、守られている。

いやもう本当に。これ以上に大切なことって、あるんかな。
こんな場を、自分の住む街でも当たり前にしていきたいな。
と、あらためて思いました。