月別アーカイブ: 2018年12月

2018年 十大ニュース

(1)3月、合気道弐段の允可とともに、凱風館助教補を拝命しました。

おかげさまで、今年は自分を省みる時間が増えました。
内田樹先生が常日頃、「教えることが最良の学びになる」とおっしゃるとおり。
曖昧なまま放っておいた手順や、体術の前提となる立ち方・触れ方、後回しになりがちだった武器の稽古など。
人に伝えるとなって初めて、自分の未熟さを、普段から明るみに出す気になりました。
(これまでも隠しているつもりはなかったので、それは無自覚の怖いところ)

この時期、「自分の未熟さが知れたらラッキー」という心構えになっていたから、高橋透先生に出会えたのかも。
タイミングとは不思議なものだと、あらためて感じます。

(2)4月に、山形・城南治療室の(韓氏意拳教練でもある)高橋透先生とお会いしました。

辻先生がご紹介くださり、つじ鍼灸院にて、透先生の診立てと施術を体験しました。それはもう、圧倒される経験で。
検査で得ている情報量、情報を統合する的確さ、過不足のない手技、患者さんの能動性を損なわない態度…
僕が大切にしたいことを全て、はるか高い水準で体現されている。
その後、定期的にご指導いただくようになり、研鑽の方向性と質を変えたいと思ったことも、開業のきっかけとなりました。

(3)8月、西日本豪雨災害地域でのボランティアに参加しました。

凱風館ゆかりの崎山さんが、広島でボランティア拠点を立ち上げられたので、お手伝いに。十数年ぶりのボランティア活動でした。
今年は、人にとって「天災」続きだったので、
「人為の及ばない自然の中で、いかに生きるか」「いざという時に、自分はどういうふるまいをするのか」
否応なく考えさせられました。

お手伝い自体は、土砂の運び出しや掃除、地元の皆さんととれたて野菜を食べるなど、穏やかなものでした。
ご一緒した小児科医のご夫婦と道中、昨今の子育て事情、今後の支援の可能性など、お話できたこともありがたかったです。

(4)10月、「整体だるま堂」を開業しました。

一念発起という実感もなく、物件を見た瞬間に「なんだか懐かしい場所」に思えて、開業を決めました。
前勤務先である御影ごきげんクリニックから近く、担当患者さんがこちらに移るにもかかわらず、快く応援してくださった久綱院長に感謝。
また、公認会計士の鯉田先生、ホームページ作成については佐本さんにも大変お世話になりました。
凱風館というコミュニティなくしては、実現しなかったと思います。

開業してまだ3ヶ月、これから色々あるでしょうけれど、患者さんに良くなってもらう研鑽さえ続けていれば、何の心配もいらないと分かりました。
患者さんが、ご家族や友人を紹介してくださるのが本当にありがたく、身に沁みます。

(5)10月、山口にて理学療法士向けのヒモトレ講習会をさせていただきました。

ヒモトレには、いくつかの文脈や側面がありそうです。
その一面として、理学療法士が扱うなら、「どのような検査をふまえて、なぜヒモトレを選ぶのか」を自覚した方がよいように思いました。
(とはいえ、それが唯一のヒモトレのあり方とも思っていません)
この機会に、自分なりに整理できてよかったです。機会をくださった山口の皆さん、ありがとうございました。
数学教師であり、朴の森・鍵山記念館を管理なさっている藤野貴之先生とお会いできたのも、必然を感じるタイミングでした。

(6)10月と11月、小学校での保健活動をお手伝いしました。

公立小学校2校で、「すこやかな成長・けがの予防に役立つお話と運動指導を」とご依頼いただきました。
昨年に続いて依頼くださった先生、転任先からお声を掛けてくださった先生のおかげ。
学校ごとの特色を知り、関心をもってもらえるだけのお話、なるべく実情に合った運動、提案した運動を定着させるための工夫など。取り組みの中で、色々と鍛えられました。
このあたりは今後、一対一での施術の精度が上がるほど、一対多の場面でも、よい工夫ができそうに思います。
子ども(や、子どもに関わる大人)の足しになるような取り組みを、これからも続けてまいります。

(7)11月、関根秀樹先生「原始の火を灯す」での火おこし。

前々からお会いしたかった、関根秀樹先生(和光大学非常勤講師)は、縄文人がそのまま今の時代に現れたような、知性と野生のかたまりでした。
「原始の火を灯す」ワークショップで火おこしや竹細工を経験し、この冬は火おこし、焚火を楽しんでいます。

また、同じく11月に、児童文学者・島式子さんのご縁で伺った「子どもの本専門店 メリーゴーランド」の増田喜昭さん。
12月に「フットボールと武術をつなぐ」でお会いした、サッカー指導者・池上正さん。
この方々にも、知性と野生の両面を感じました(子どもを軽んじないという共通点も)。
かっこいい大人に出会えた一年でした。

(8)12月、小関勲先生とのだるま園「大人も子どもも育つバランス」。

バランストレーナー・韓氏意拳教練の小関勲先生。
凱風館での講習会にお越しいただいた後、幸運なことに韓氏意拳個人指導、だるま園でのコラボ講習会が実現しました。
そもそも小関先生に始まる一連の出会いがなければ、大人と子どもの遊び場「だるま園」を始めることは、ありませんでした。
ご参加の皆さんに小関先生を知っていただけたこと、そして小関先生に、今の自分の取り組みを見ていただけたこと、うれしかったです。

ちなみに、だるま園は「大人と子ども」を対象にしており、「親子」向けを謳っていないのですが、まだまだ「親子」講座と思われがちです。
「大人みんなで、子どもみんなをみる」。これから、やり甲斐があり、楽しみなところです。

(9)いつの間にか、たくさん世話人をさせていただきました。

藤田五郎先生(香川県立善通寺養護学校教諭)「関係の中でセラピーを紡ぐ」
高橋佳三先生(びわこ成蹊スポーツ大学教授)「スポーツパフォーマンスを高める古武術」
有田亜希子さん(練心庵ボイトレ講座担当)「声の地図を作る」
そして、先述の小関勲先生。

われながら、センスのよい人選かと思います(笑)
自分が間近でお話を聴きたい先生方、大切な人とお繋ぎしたい先生方をお招きしているうちに、こんなことになりました。
こうして見ると、すべての先生方が、合気道凱風館と韓氏意拳にご縁をお持ちですね。つまり、そういうことです。

(10)今年、初めて10大ニュースを振り返ってみましたが、難しいものです。

どうしても、一つの出来事としてまとめきれない経験や、「ニュースにはならない」日常を支えてくださった皆さんのことが、次々と思い出されます。
来年も、お一人ずつとの時間を大切に。稽古、研鑽を淡々と。命の向かう先へのびやかに。
そんな一年になれば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

だるま園「大人も子どもも育つバランス」 ご報告

12月16日、「大人も子どもも育つバランス」と題して、だるま園に小関勲先生をお招きしました。

小関先生と出会わなければ、だるま園のような、大人と子どもが学びあう場を開こうなんて、思いもしなかったでしょう。
そんな恩師を招いた日。

子どもは会場に入るなり、バランスボードやけん玉で遊ぶ(そしてすぐ飽きる)という、まっとうな過ごし方を。

前半は小関先生にお願いし、ヒモトレなどで、体との「距離感」、体の「色合い」の変化をみていく時間となりました。
近すぎると嫌な相手(体)も、離れて眺めると、そう悪くなかったり。
遠目で見ていると怖かった相手が、近づくと好ましくなったり。そんな「距離感」をヒモトレで経験し。

また、ヒモにあずけて動くにしても、ヒモの輪を「○」にしておくか「8」にしておくかで、
連動のしかた(色合い)が変わることを経験しました。
何度となく聴いてきた小関先生のお話も、今回はまた印象に残るところが違い、
そんな自分の変化も含めて面白かったです。小関先生ヒモトレ

後半は中西から。
・お尻歩きで「座っている」と「座れている」の違いに気づく
・脚の動きが気になる状況での、上半身のあり方に気づく
・しゃがめる人の「座る」を、体で知る
・「座れる」ようになった自分を楽しむ
などをお伝えしました。

たぶん運動だけでも、最終的には「座れる」を経験できるのですけど、ヒモトレをまじえてお伝えすると、
「それまで思い描いていた自分」と「本当はできてしまう自分」のギャップが楽しく、
小関先生のおっしゃる「距離感」を知るにはもってこいだと、あらためて。

そして最後に、「だるまさんがころんだ」や「足音なく着地」での、体のまとまりを確かめました。
ヒモトレ経験のある方にとっては、お腹ヒモのような感じです。
子どもに伝えるためにも、無自覚に子どもの邪魔をしないためにも、
大人が「ああ、この感じ!」という経験をしておくのは、価値があるように思います。

そんなわけでだるま園では、子どもの遊び経験ももちろんですが、大人の「遊びなおし」という事も、大切にしていきます。

あらためて、だるま園でしている事、これからしていく事の輪郭が、見えてきました。
これもご参加くださった皆さんのおかげ、小関先生のおかげ、辻さんのおかげ、(そして妻のおかげ)です。
感謝。

だるま園×アウトドア防災 ご案内

1月16日(水)、「アウトドア防災」のお話で神戸にお招きする、あんどうりすさん。
著書『りすの四季だより』から、目次をいくつか抜粋します。何か琴線にふれた方は、ぜひご一緒しましょう。

・災害直後、トイレに水を流すのはNG! 災害時のトイレ12の問題
・水と空気と風をコントロール アウトドア流着こなし術を身につけよう!
・普段使っているバッグを防災仕様に! 命を守る5点セットを持ち歩こう
・緊急地震速報が鳴った! どうする!? ポーズよりも安全な場所にいることが大事
・「シリウスをめざせ」ってどの方角? 火災のときは風向きに注意 避難に役立つ「方角」を知ろう!
・今の子どもは「おんぶ」できない? 今だからこそ伝えたい「抱っことおんぶ」の話
・災害用備蓄に、火おこしの練習に、 何よりも毎日がおいしい味噌づくりにチャレンジ!
・災害と性暴力 その「いいね」と「シェア」、 被害者を責め、加害者を増長させていませんか?

どの切り口からでも、日常の暮らし、非日常への備えが(ゆたかに)変わること、間違いありません。

テーマ:「命を守る知恵/仕組みからひもとく防災」
とき :2019年1月16日(水) 14:00~16:00(開場13:45)
ところ:東灘区民センター8階 会議室4
講師 :あんどう りすさん(アウトドア防災ガイド)
参加費:3,000円
定員 :20名

テーマ:「避難時使える へこおびおんぶ体験講座」
とき :2019年1月16日(水) 16:00~16:50
ところ:東灘区民センター8階 会議室4
講師 :中西 衣理(ベビーウェアリングコンシェルジュ、保健師)
参加費:2,000円
定員 :5名

【お申込み】
世話人・中西眞まで
整体だるま堂HP内のお問い合わせフォーム、または
メール:info★daruma7korobi8oki.com(★を@に)にて。
SNSでメッセージくださっても構いません。
(当方からの返信をもって、お申込み確定とさせて頂きます)

だるま園×アウトドア防災 ご案内

「日常の中に、非日常のための備えを」
「いざという時、大切な人、大切な思いを守るために動けるか」
そのような試みを、皆さまと分かち合えればうれしいです。

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阪神・淡路大震災が起こったのは、1995年1月17日。
当時、神戸で被災した、あんどうりすさん。
その後、アウトドアの魅力に惹かれ、子育ても経験したことで、
アウトドアや日々の暮らしでの知恵を、防災として役立てられないか
模索されたそうです。

現在、書籍『りすの四季だより』(新建新聞社,2017)や
各地での講演活動を通じて、命と笑顔を守る知恵を
伝えていらっしゃいます。P_20181129_165529_1.jpg

防災については、
「やらなければ」
「でも億劫だし、何からすればよいのかわからない」
という声も聞きます。

けれど、被災時に必要な物・行動の〈仕組み〉を知れば、
特別な物・行動は必要最小限でよいことが分かります。
そして、りすさんの話を聞くと、
〈仕組み〉にかなった準備や行動を、普段から
「やってみよう」という気になります。

たとえば、発災後15分間の命を守る、最低限の5点セット。
そのラインナップは、子育て中のバッグの中身が、
下手な防災用品よりも、よほど子どもの生命維持に必要で、
かつ使いこなせるという気づきから、選ばれています。

また救助のために、古武術介護の技術や、布一枚でのおんぶの知恵が
役立つことも紹介されています。

今は東京にお住いの りすさんですが、1月17日の講演予定に合わせ、
神戸へお越しになります。
そこで前日16日に、だるま園としてお招きすることにしました。

テーマ:「命を守る知恵/仕組みからひもとく防災」
とき :2019年1月16日(水) 14:00~16:00(開場13:45)
ところ:東灘区民センター8階 会議室4
講師 :あんどう りすさん(アウトドア防災ガイド)
参加費:3,000円
定員 :20名

テーマ:「避難時使える へこおびおんぶ体験講座」
とき :2019年1月16日(水) 16:00~16:50
ところ:東灘区民センター8階 会議室4
講師 :中西 衣理(ベビーウェアリングコンシェルジュ、保健師)
参加費:2,000円
定員 :5名

【お申込み】
世話人・中西眞まで
整体だるま堂HP内のお問い合わせフォーム、または
メール:info★daruma7korobi8oki.com(★を@に)にて。
SNSでメッセージくださっても構いません。
(当方からの返信をもって、お申込み確定とさせて頂きます)