カテゴリー別アーカイブ: だるま園

縄文流 アート&ブッシュクラフト ワークショップ ご報告

神戸での一日目は、火起こし、焚き火とナイフの基本でした。 今では「百科事典」と訳される、”Encyclopedia”。 かつて西周は、”cyclo”を尊重し「百學連環」と訳しました。 関根先生からの学びも、まさしく「連環」していきます。

植生の観察、素材選び、発火具作り、火起こし技術、焚き火での調理法、道具を作る刃物の扱い、刃物の研ぎ・見立て… 一口に焚き火と言っても、数々の知と技と、節度が含まれます。そして、それらは環をなし連なっている。 自ら手足を動かすうち、その連環が見えてくる、あっという間の一日でした。

神戸での二日目。木のスプーンを作る 本当に使いやすい道具のデザインとは? 秋岡芳夫氏にデザインを学んだ当時、手が不器用だった関根先生。 ところが、あまりに楽しんで物を作る秋岡氏を見るうち、居ても立ってもいられず、

「僕にも作れますかね?」 と尋ねました。 すると、秋岡氏は答えます。 「○○○○○○いいじゃない」 この言葉がきっかけで、大学時代の夏休み、スプーンを削り始めたそうです。

今回ご参加の方から、 「お話をお聴きするのも、スプーンを作るのも、作ったものを使うのも、どれも格別に楽しくて、作ったスプーンを見るだけで、その気持ちがよみがえります。」 と感想を頂きました。 これも、自ら手を動かしたからこその、味わいですね。

天気、空間、人に恵まれ、かけがえのない二日間となりました。 また関根先生の元に集える日を、今から心待ちにしています。

「触れて、みる」第8回 ご案内

2ヶ月に一度、東京のTC Academyで担当している講座、「触れて、みる」。

知ってるつもりで、意外と知らない、自分の身体。

「触れる」ことを上手く活かせば、映し鏡のように、身体への理解が深まっていきます。

詳しいご案内・申し込みは、こちら

第8回は、以下のようなテーマで進めていきます。

「もっと肩の力を抜いて!」

初めてのことを習う時、あるいは緊張する場面で、
「肩の力を抜いて」と言われた経験、ありませんか。

さて、では肩の力って、どうすれば抜けるのでしょう。
肩を揺する、深呼吸する、集中、瞑想、リラックス、…?

もし、これらの方法でうまくいかないとしたら、
一旦、肩の構造と働きに立ち戻ってみると良さそうです。

今回の『触れて、みる』では、
生後4~6ヶ月頃の赤ちゃんの姿を見習います。

寝返りなどの動きが、どこから生まれるか。
その時、赤ちゃんは地面や外界に、どう触れているのか。

実際に動いて、触れてみることで、
自分なりの肩の構造・働きを知っていきましょう。
知れば知るほど、余分な力は自ずと薄れていきますよ。

≪関根秀樹の 縄文流アート&ブッシュクラフト ワークショップ≫ 2021秋 ご案内

10/30(土)-31(日)、神戸にて。
古代の文化・生活技術を楽しく学び、デザインを観る目・道具の扱いまで磨く、珠玉の二日間。

Day2:木のスプーンを作る 本当に使いやすい道具のデザインとは?

Day1:火起こし、焚き火とナイフの基本

◆内容
・本やネットで評判の有名デザイナーのスプーンは本当に使いやすいのか?
・市販のスプーンの何が、どう問題なのか?どうしたら本当に使いやすい道具ができるのか?
・硬く緻密で木目の美しい木を削り、磨いて、アイスクリームやヨーグルト、チーズケーキなどがおいしく食べられる、世界でたった一つのシンプルなデザインの手作りスプーンを作ります。

◆日時
10/31(日) 10:30~15:30(昼休憩1時間)

◆会場
神戸市立東灘区文化センター 陶工芸室 https://www.kobe-bunka.jp/facilities/higashinada/higashinada-detail/#14
(〒658-0052 神戸市東灘区住吉東町5丁目1-16)

※交通アクセス https://www.kobe-bunka.jp/facilities/higashinada/

◆参加費(材料費、道具レンタル込み)
18歳~ :8,000円
小学生~:4,000円
未就学児:無料

家族割引:ご家族で参加の場合、お一人500円引き
二日連続受講割引:お一人500円引き
(家族割引と連続受講割引は、併用OK)

◆定員
15名

◆お申込み 締切:10/24(日)
だるま堂 中西眞宛て。タイトルを「10/31 スプーン」として、参加者のお名前と年齢をお知らせください。
info@daruma7korobi8oki.com
08087164578

◆関根秀樹先生って、どんな人?(会ってみなくちゃ分かりません)
福島県生まれ。文系・理系・芸術系・身体系の多分野を気ままに往還するフリーの研究者&ライター。非常勤講師として和光大学では「火の人間史」と「音響人類学」、桑沢デザイン研究所では「手で考える道具と技術」、多摩美術大学では「絵具実習」を担当し、各地で多彩なワークショップを展開。『焚き火大全』『新版 民族楽器をつくる』『縄文人になる!』『刃物大全』『宮沢賢治キーワード図鑑』ほか数十冊の著書がある。「火起こし世界チャンピオン」「ぴよぴよヌンチャク奏者」などユニークな特技でも知られ、「タモリ倶楽部」や「スコラ坂本龍一音楽の学校」などにも出演している。

古代から未来へ。原始の火がつなぐもの。
http://morinooto.jp/2017/07/12/hiokoshisekine/

縄文生活を再現する
https://www.athome-academy.jp/archive/culture/0000000128_all.html

原始の焚き火を楽しむ「火おこし道具」を自作してみよう!
https://www.bepal.net/know-how/campfire/111541

≪関根秀樹の 縄文流アート&ブッシュクラフト ワークショップ≫ 2021秋 ご案内

Day1:火起こし、焚き火とナイフの基本

Day2:木のスプーンを作る 本当に使いやすい道具のデザインとは?)

◆内容
・古代の火起こしの道具の仕組みと実際のコツ。火口(ほくち)と焚き付け、削り花(フェザースティック)作り。
・気候や植生の違いによる翻訳ブッシュクラフト技術の問題点。
・工作やアウトドアでのナイフの選び方、使い方、研ぎ方。流行のブッシュクラフトナイフの問題点、改良法など。

◆日時
10/30(土) 10:30~15:30

◆会場
しあわせの村 テントキャンプ場 http://www.shiawasenomura.org/stay/tent.html
(〒651-1106 神戸市北区しあわせの村1番1号)

※交通アクセス http://www.shiawasenomura.org/access/

◆参加費(材料費、道具レンタル込み)
18歳~ :8,000円
小学生~:4,000円
未就学児:無料

家族割引:ご家族で参加の場合、お一人500円引き
二日連続受講割引:お一人500円引き
(家族割引と連続受講割引は、併用OK)

◆定員
15名

◆お申込み  締切:10/24(日)
だるま堂 中西眞宛て。タイトルを「10/30 焚き火」として、参加者のお名前と年齢をお知らせください。
info@daruma7korobi8oki.com
08087164578

◆関根秀樹先生って、どんな人?(会ってみなくちゃ分かりません)
福島県生まれ。文系・理系・芸術系・身体系の多分野を気ままに往還するフリーの研究者&ライター。非常勤講師として和光大学では「火の人間史」と「音響人類学」、桑沢デザイン研究所では「手で考える道具と技術」、多摩美術大学では「絵具実習」を担当し、各地で多彩なワークショップを展開。『焚き火大全』『新版 民族楽器をつくる』『縄文人になる!』『刃物大全』『宮沢賢治キーワード図鑑』ほか数十冊の著書がある。「火起こし世界チャンピオン」「ぴよぴよヌンチャク奏者」などユニークな特技でも知られ、「タモリ倶楽部」や「スコラ坂本龍一音楽の学校」などにも出演している。

古代から未来へ。原始の火がつなぐもの。
http://morinooto.jp/2017/07/12/hiokoshisekine/

縄文生活を再現する
https://www.athome-academy.jp/archive/culture/0000000128_all.html

原始の焚き火を楽しむ「火おこし道具」を自作してみよう!
https://www.bepal.net/know-how/campfire/111541

2020.10.10-11 関根秀樹先生ワークショップ ご報告

古代の火を灯す。

音を奏でる。

刃を研ぐ。

即興で弓を作る。

大人が遊び、自らの手で出来ること、出来ないことを知る。

子供も遊び、時々、大人の姿を観る。

ともに火を囲み、手を動かし、季節の恵みを食す。

「これでいいのだ」と思える二日間。

火や音、遊び道具なんて、与えられるのが「当たり前」。そう思ってきました。

でも、見つけかた、取り出しかたを習得すれば、これらは生み出せるものに換わる。

こうして、それまでの「当たり前」が書き換わる瞬間が訪れます。

この瞬間に立ち会えるのは、遊びも施術も、同じかもしれません。

原始技術ワークショップ「火と音をつくる」 2020.10.11神戸

火起こし、縄文文化、民族音楽に精通する関根秀樹氏を、神戸にお招きします。

火や音は、「与えられるもの」ではなくて、自らの手で「生み出すもの」。そんな自信が持てると、世界が少し、ゆたかになる気がしませんか。

2020年10月11日(日) 、神戸市東灘区にて。

◆ワークショップ内容

≪火を生み出す≫

マッチやライターを使わず、木と木をこすって摩擦で火を起こします。カチカチ山に出てくる江戸時代の火打石なども登場。

今回は焚き火はせず、火種を作るところまで。

火種を上手に育てる方法や、焚き火のコツも教えてくださるので、後日、キャンプで火起こしに挑戦できるはず。

≪音が生まれる≫

ノコギリとナイフを使い、竹から楽器を作り出し、鳴らします。

今回、参加者で作るのは、フィリピン山岳民族カリンガの民族打楽器トンガトンと、首狩りの停戦交渉で吹いた平和の笛サッゲイポ。

他にもその場で、竹法螺(たけぼら)や蟲笛(むしぶえ)、カッコウ笛、ウグイス笛、バリンビンなど、色々な楽器の作り方を実演、レクチャーして頂きます。

フィリピン北部山岳地方の竹楽器トンガトンで演奏

◆講師プロフィール

関根秀樹

和光大学(「火の人間史」「音と楽器のミンゾク学」)や桑沢デザイン研究所「プロダクトデザイン論「手で考える道具と技術」)の非常勤講師。多摩美術大学日本画・油画「絵の具実習」講師。

著書:『焚き火大全』(編著。創森社)、『新版 民族楽器をつくる』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社)、『縄文生活図鑑』(創和出版)、『宮沢賢治キーワード図鑑』(共著。平凡社)、『鉱石KIDS』(小学館。中国でも翻訳出版)ほか多数。

NHK「アジア染織紀行」インド編、パキスタン編監修・レポーター。「スコラ坂本龍一  音楽の学校」「タモリ倶楽部」などにも出演。国民文化祭とちぎ「世界楽器フェスティバル」プロデューサー。愛知万博政府館の楽器ワークショップほか、各地の美術館や博物館で多数のワークショップを展開している。

◆日時

2020年10月11日(日) 10時30分~15時30分

※当日の内容により、若干の変更があり得ます。何卒ご承知おきください。

◆会場

住吉本町2丁目公園

(神戸市東灘区住吉本町2丁目15)

※JR神戸線「住吉」駅から徒歩3分、阪急神戸線「御影」駅から徒歩15分

※車でお越しの場合、近隣のコインパーキングをご利用ください。

◆参加費(道具・材料費込み)

大人:6,000円

中高生:2,000円

小学生:1,000円

未就学児:無料

◆持ち物

軍手(あれば革手袋)

※愛用のナイフがあればご持参ください。

◆昼食

ご持参いただけば公園で食べられます(ゴミはお持ち帰りください)。

近隣に飲食店、コンビニ等あります。

◆お申込み

整体だるま堂 中西眞(nmako3@gmail.com)まで。

件名を「10/11神戸」とし、参加者全員のお名前と年齢をお知らせください。

焚き火ワークショップ「古代の火を囲む」 2020.10.10摩耶山

『焚き火大全』や『たくさんのふしぎ 火』などの著者で、火起こし世界チャンピオンでもある関根秀樹氏を、神戸・摩耶山にお招きします。古来の技術で火を生み出し、皆で囲んでみませんか。

2020年10月10日(土) 、神戸市立自然の家(摩耶施設)にて。

摩擦発火具、火打石、火吹竹

◆ワークショップ内容

≪古代発火技術の紹介・体験≫

ヒモギリ式、キリモミ式、火打石、水晶レンズ「火取珠」など。

日本の火吹き竹、世界の火吹き竹。流体力学を応用したトルネード型火吹き竹の紹介。

≪焚き火、焼き芋≫

焚き火で焼きたい食べ物を、各自ご持参ください。

焼き芋は、江戸時代の料理書「いも百珍」で絶品のいも料理13種の最高峰に選ばれた焼き芋技法をさらにアレンジ。

≪古代楽器、民族楽器の紹介・体験≫

うなり木、アジアの竹の民族楽器など。

講師オリジナルの「ぴよぴよヌンチャク」。

◆講師プロフィール

関根秀樹

和光大学(「火の人間史」「音と楽器のミンゾク学」)や桑沢デザイン研究所「プロダクトデザイン論「手で考える道具と技術」)の非常勤講師。多摩美術大学日本画・油画「絵の具実習」講師。

著書:『焚き火大全』(編著。創森社)、『新版 民族楽器をつくる』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社)、『縄文生活図鑑』(創和出版)、『宮沢賢治キーワード図鑑』(共著。平凡社)、『鉱石KIDS』(小学館。中国でも翻訳出版)ほか多数。

NHK「アジア染織紀行」インド編、パキスタン編監修・レポーター。「スコラ坂本龍一  音楽の学校」「タモリ倶楽部」などにも出演。国民文化祭とちぎ「世界楽器フェスティバル」プロデューサー。愛知万博政府館の楽器ワークショップほか、各地の美術館や博物館で多数のワークショップを展開している。

◆日時

2020年10月10日(土) 10時30分~15時30分

※当日の内容により、若干の変更があり得ます。何卒ご承知おきください。

◆会場

神戸市立自然の家

(神戸市灘区六甲山町中一里山1-1)

※交通アクセス http://www.kobe-sizennoie.com/access/

※駐車場あります。

◆参加費(道具・材料費込み)

大人:6,000円

中高生:2,000円

小学生:1,000円

未就学児:無料

◆持ち物

焚き火で焼きたい食べ物

軍手(あれば革手袋)

※愛用のナイフがあればご持参ください。

◆昼食

各自ご持参ください。

◆お申込み

整体だるま堂 中西眞(nmako3@gmail.com)まで。

件名を「10/10摩耶山」とし、参加者全員のお名前と年齢をお知らせください。

「触れて、みる」講座のご報告

TCアカデミーで講座を担当させて頂きました。

触れて、見る
触れて、観る
触れて、診る

色々な字を充てられる中で、今回は「触れてみる」。
「触れるを試みる」ことから、始めました。
ともすれば、「触れてもらう側」の変化に目を向けがちですが、「触れてみる側」の変化を観ておくこと、意外と大切です。
それを踏まえていく、初回でした。

そんな中、思惑とは別に、ご参加の皆さんのおかげで気づけたことが、一つ。
それは触れてみると、「応じる身体」とでも言えそうなものが、立ち現れてくること。

「応じる身体」っていうと、

外からの力に、応じる。返す、乗っかる、受け流す。
壊れれば、癒える。
暑ければ、冷える。
人の話が、聴ける。
景色に、心が動く。

例えばこんな応答が、丁度良く出来ているか。
触れることで、垣間見えそうです。

今後も、あくまで施術者の観点から「触れる」を試みるつもりですが、

ヒトの運動発達
暮らしの中の必然的な動き
踊り、祈りなどの文化的所作

などにもヒントを得ながら、歩を進めていきたいと思います。
壮大すぎてビビりますが、何だか面白そうじゃないですか。

「触れて、みる」講座のお知らせ

講座開催の機会を頂きました。2020年8月23日(日)午前、一般の方向けです。

まずは、触れてみる。そして、触れて、みる。

私自身が、これらの行いから受けた恩恵は、計り知れません。

たとえば「触れる」ことは、膠着状態にある所へ、「運動」の種を蒔くこと。そう思うと大切なのは、触れようとする側が、運動に適う構造や価値観を持てているか。

そこには、「触れる」という言葉に付いてきがちな、べっとりした重みは、生まれにくいと思っています。

あいにく手先は不器用なのですが、「触れる」という文化が、後世に続くものであるよう願う者として、何かのお役に立てればうれしいです。

http://tcacademy.jp/blog-entry-661.html

 

地球上での間借り生活について。 そして、なぜ「触れる」のかを問い直す。

こんにちは。だるま堂の中西です。
新型コロナウイルス流行によって、生活や心身の状態が一変した方も多いかと存じます。
大変な思いをされている皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

多分に漏れず私も、自分の世界観や、興味の方向性を問い直すことになりました。
これらを問う時間は、だるま堂の運営を初め、日々いかに動くか(動かないか)決めるために、どうしても必要でした。

先に申し上げておきますと、今のところ、身近な人の命を失ったわけではありません。
けれど、もし今後、自分や家族の命を感染症で失ったとしても、この世界観と、興味の方向性は大きく変わらないだろう、という位の覚悟はできました。

その世界観というのは、「人間は地球上で、間借りして暮らしている生き物だ」というものです。
また、そこから導かれて、私の興味は「身体に触れさせて頂くこと。結果として、その人の世界の観え方が少し、豊かになること」の方へ向いています。

「人間が地球上で間借りしている」という観方には、「人間至上主義」との対比から、思い至りました。
この「人間至上主義」という表現は、岩田健太郎先生(医師、神戸大学病院感染症内科)から伺ったものです。

今年4月初めに、凱風館で、内田樹先生と岩田先生の対談を拝聴しました。
(対談内容は、雑誌AERA 2020年4月20日号に収められています。)

世界各地で、HIV、SARS、エボラなどの感染症と対峙してこられた岩田先生。
そのロジックはとても明快で、今回の新型コロナウイルス流行への対処についても、考えうる状況ごとに、示してくださいました。
感染症予防の見地から、ウイルスに対して無謀な接し方をしないために、とても貴重なお話でした。

また、具体的な対処法にも増して、卓見だと感じたのは、「私は人間至上主義です」という立場を明確にされたところです。
完璧な再現はできませんが、「人間の命が助かるのなら、(現実的には難しいけれど)全てのウイルスが死滅すればよいと考えている」という表現をされました。
また、「だから私は、息子と動物園に行って『パンダかわいいね』なんて言う自分は、偽善者だと自覚している」とも仰っていました。

その立場との対比が許されるのであれば、私には「人間が地球上で間借りしている」ように観えています。
そして、地球が何かしら平衡を保とうとする時、そこに間借りしている人間の命が、儚く失われることもある。
それも最終的には、受け入れようと思います。
地球が平衡を保とうとする現象は、ウイルスの発生に限らず、地震、台風なども含めて考えています。

繰り返しになりますが、これらの現象で、私は身近な人の命を失ったわけではありません。
実際に誰かが亡くなれば、悲しみに暮れると思います。

また、生きることを簡単に諦めるわけでもありません。
時に厳しく、時に穏やかな顔を見せる自然の中で、生きることを満喫したいと願っています。

このような自らの世界観にあらためて気づき、来し方を振り返ってみると、

平衡(バランス)とは?を問うため、
バランストレーナー 小関勲先生の「大人も子どもも育つヒモトレ」

逆境を生き延びるため、
アウトドア防災ガイド あんどうりすさんの「アウトドア防災講座」

自然と共に生きた先人の知恵を学ぶため、
和光大学 関根秀樹先生の「火と音をつくる」

そして、身近な自然である、自らの身体を知るため、
高橋透先生の「マニュアルメディスン講習会」

を開いています。
その時々で、出会いと直感に任せてお願いしてきましたが、振り返ってみれば、一本の流れに乗ってきたのだと分かります。

その流れの底にあるのは、「人間にとっての自然とは」「自分にとっての自然とは」という問いです。

その問いを絵空事としてではなく、自分の身体を以って求めていく道として、韓氏意拳と、武術家 光岡英稔先生の兵法武学研究会での学びは、今では欠かせないものになりました。
今後も、この興味の方向性は変わりません。

自分の仕事の軸が、マニュアルメディスンの施術であることも、変わりません。
それも、「症状を無くす」「身体を治す」という方向性ではなく(それらもプロセスや表面上の事柄としては大切ですが)、
「身体が変わること、また身体の観え方が変わることで、世界の観え方が変わる」、その積み重ねで「私たち一人一人の預かった生を全うする」という方へ向かいたく思います。

武術や施術が縁遠く感じる方にも、「世界の観え方が変わる」という点では、解剖学者 養老孟司先生の言葉はヒントに満ちていると思います。
例えば、スタジオジブリ 宮崎駿さんの対談『虫眼とアニ眼』(新潮文庫、2008年)で養老先生は
「自然環境というのは、ものすごいディテールで成り立っていて、いまの人間は、それを完全に無視して生きているということです。」
と仰っています。

この世界の瑞々しいディテールを、ピントを合わせて余さず受け取れる。
そのような身体と感性、観性を磨く一助として、私はマニュアルメディスンを用いたいと思います。

感染症が流行する世界では、もしかすると、「触れる」ことを躊躇う風潮が生まれるかもしれません。
それだけに、「触れる」ことの真価も問われそうです。
差し出し方にも工夫が必要でしょうけれど、これからも、「触れることで、世界の観え方が変わる」ような経験を目指し、研鑽を続けます。